休憩至上ism

よく勉強してよく休む

ドイツ日記 - ロンドン1日目 The Seven Streams of the River Ota

 

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今日は朝早くテーゲル空港へ向かう。

ベルリンはバスが大変発達していて大抵どこへでも行ける。

 

パスを見せてHallo! (ドイツ語のカジュアルな挨拶)といって乗り込めば大丈夫。

パスさえ見ていない運転手も多い。ときどき電車やバスで乗客がチケットを買っているか確認にくる係の人がいて、そのときにチケットやパスを持っていないと罰金が課される仕組みらしい。

私はいままで一度もその係りの人に会ったことがない。

 

 

テーゲル空港から飛行機に乗る。

 

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席は満席のようだった。

妹によると手荷物を上の棚に入れるところがフライトの難所らしい。

この旅ではロンドンとマンチェスターで3つの演劇を見る目的がある。

 

 

ロンドンの3日目で見る予定のレミゼラブルだが、私は予習が不足していたので飛行機の中で映画を観た。

 レミゼラブル。いつだったか昔にぼうっと観た記憶があるのだけど、きっと途中でなにか違うことをしてしまっていたようだ。今見てみると大変心に残る映画であった。

主人公を延々と追いかけてくる敵役であっても彼なりの正義感などがしっかり納得できる形で描かれている。それに彼のテーマ音楽も魅力的だ。(とは言っても彼はもっと他にやることがあると気づいて欲しかった。)

同じ神に忠誠を誓いながらも、そのためにとる行動によりふたりは激しく対立するし追い詰めあう。

 

レミゼラブルの原作はフランスの作家ヴィクトルユーゴーの小説であり、

フランス革命→王政の崩壊→ナポレオンの台頭→ナポレオン失脚→王政の復活(ここ)

の時代の話のようだ。フランスの経済的な困窮が背景にある。

フランス復古王政 - Wikipedia

 

 

さて、早々にロンドンについた。

 

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ガトウィック空港ではさっそく売られているグミの種類がベルリンと違う。

ドイツといえばグミコーナーは多種多様なハリボで埋め尽くされている。

 

 

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こちらはNerd express…??と思って立ち止まったカフェ。Nerdとは英語でオタクという意味がある。

お店の人が大変キュートな笑顔をくれた。

しかしこの方はどちらかと言えばNerdというよりはGeekっぽいようにみえる。

 

あとで冷静に考えてみると" NERO "なのかもしれない…。

 

 

 

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劇場に向かうためしばらく歩いたり階段を登ったりしてロンドンの街の様子をみることができた。

ウォータールー橋からみえるテムズ川の様子。このあたりは開放感のある場所だ。

 

 

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橋を渡り終わると古本市なども行われていた。

ロンドンでマーケットにも行こうと思っているが、これはもうすでにその文化の一端かもしれない。

 

 

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 ナショナルシアターに到着。

 

 

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ショップが充実していて大変おもしろかった。

欧米の色の使い方は店のインテリアであっても雑貨であっても彩度が高いものがたくさんあり惹かれてしまう。

反対に彩度が抑えられている(ように私には感じられる)日本の街中の様子や本や雑貨の配色の方に特徴があるようにも思えてくる。もっと色々な国を周って確認してみたい。

 

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こちらはシェイクスピアのアヒル

 

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国立劇場では近々ハムレットの公演が行われるらしい。メインイメージが可愛らしく一枚チラシをもらっておいた。

この幽霊は主人公のお父さんであるハムレット王?

古典をこのように新しいビジュアルで再構築する文化、とても良いと思う。観たい。

 

 

さて劇が始まる。今日見るのは、<<The Seven Streams of the River Ota>>である。終戦後の広島を起点として世界各地のストーリーが展開される。

なんとこの劇、公演時間が7時間ほどある。 演出・構成はロベール・ルパージュ氏。

 

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妹が非常に良い席を取ってくれたようだ。5回休憩を挟むとはいえ、演劇を連続7時間観るのは初めてなのでどきどきしている。

 

 

大きめの休憩になったので、近くのレストランにご飯を食べにきた。

サラダとフィッシュアンドチップスをシェアすることにする。

 

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白身魚がほくほくして柔らかく、衣はさくさくして軽く美味しかった。

サラダには焼きナスのようなものが入っており、バルサミコ酢もきいていた。イギリスは物価が高いのでこれくらい食べるだけでもちょっとよいお値段になってしまうのが難点だ。

 

 

すこしのんびり過ごしてしまってぎりぎりに会場に戻る。続きを観ることができてよかった。

休憩の挟み方が上手いのか、7時間でもぐったりせずにみられる。原爆やホロコースト、AIDS、安楽死など扱うテーマは重たいが、コミカルな場面もある。

また、劇中ではたくさんの言語が使われ、舞台の上に英語字幕が出る。

 

日本はどこか東洋的な神秘のある国として描かれており、西洋の感性でみるとこういうところに魅力を感じるのかと新鮮に思ったりした。笙(しょう)の音が音楽的な主題として使われる。

劇が終わるとスタンディングオベーションが起こった。最後にロベール・ルパージュ氏も舞台上にちらっと顔を見せた。

 

日本でも2020年7月にBunkamuraで公演が行われるようだ。

bijutsutecho.com

 

さて今日は移動も観劇もしてよくがんばった。ホテルでのんびり休もう。

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国立劇場で買った金属のボトル。水を飲む時にひんやりとしていて口当たりが良い。

今日から旅についてきてもらおう。おやすみなさい

 

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