習い事が終わり,ふらふらと
一駅隣にある大手町へ。
皇居が見える。
暗い時間だが,よくみると熱心に走っている人たちがいる。
談笑しながらゆっくり走る人もいれば,けっこうなスピードを出している人もいる。
だれも荷物を持っていないから,どこかで預けたのだろう。
時刻は19時を過ぎたころで,空は濃紺。
ほんのすこし歩くと東京駅へ続く広い道が見えた。
オフィス街の高層ビル群は燦然たる金色の輝きを放っている。
私の所属しなかった世界がそこに表れているようだった。
ギャッツビーのように光に向かって手を伸ばしてみたいような,このままこちらの岸にいたいような。金色の光はゆらめいている感じがした。
私は習い事終わりのワンピースと鞄で走ってみた。
靴はりぼん付きの白いサンダル。
30mくらい走ってみた。少しだけ心拍数が上がった。